子育ても人間関係
子育てについて。今回も真面目です♪
答えはいつも、その人の中にある。
私は、人にアドバイスをさせてもらう機会がけっこうあるのですが、
ついつい忘れがちなのは、アドバイスをするときに、「私はこう思うけど、あなたはどう思う?」
というスタンス。
同じことを経験しても、その人と私の結論や選択は違う、ということ。
こちらのブログにコーチングの大事なスタンスが書かれています。
子育てにおいても、
「子どもが自分で導きだした結論」
を大事にする、
「どうすればいいのか」
考える過程を大事にする、
それは子どもを自分と対等の一人の人間として扱う、
ということだと思います。
「親の」理想通りにはいかないでしょうし、失敗もするでしょうが、
失敗すらも、子どもにとっては大事な経験となります。
あ、命の危険があるとき、あまりにも社会的なルールに反したときは別です。そういうときは、毅然とした態度で止めればいいです。
それ以外の日常の場面での話です。
大人も、他人に自分の行動を決められるのは不快なように、
子どもも親といえども他人に口出しされたくはないのです。
一人の人間だからです。
「まだ考えることはできないだろう」
と思って子どもにアドバイスし続け、ヘルプし続けていると、
本当に自分で考えることをやめてしまう子もいます。あるいはやめたフリをするか。
反発しまくる子もいます。
だから、自分で考えようとしているときには、アドバイスではなく、
ただ、事実を伝えることと、
「あなたはどう思う?」
「あなたはどうしたい?」
と考えるサポートをすることで、充分だと思うのです。
これは、こうして文章にすることで、自分への戒めとしても、今一度、確認しておこうと思います。
もちろん、親の方に時間や精神的な余裕がなければ、こちらの考えを押し通すことも
あっていいと思います。
精神的にしんどい人は、子どもの前に、自分に「どうしたい?どう思う?」とまず問うことを繰り返すといいと思います。
ただ、子育てに限らず、人の話を聞くときに
「アドバイスしてあげよう」
「答えを見つけてあげよう」
ではなく、
「この人にとっての答えは何だろう」
という視点で話を聞くと、
たいていの人間関係はうまくいくのだろう、ということ。
それは、子育てにおいても全く同じだということ。
アドバイスする、というのは、求められないかぎり、
無断で他人の領域に足を踏み込むことになり、
そうするとトラブルの元になりかねないんだと
思っておいた方がいいかもです。
よかれと思ってアドバイスしたがゆえに
どちらが正解でどちらが不正解か、という不毛な権力争いになる。
そんなことをしなくても、
「私はこう思うけど、あなたはそうなんだね」
で、充分なのです。
本当の信頼関係というのは、
「お互いの違いを認めあう」
からこそできるのだ、と思います。価値観が同じでなくても信頼関係は築けます。
子育ても、人間関係です。
自分の答えは、それぞれが自分で導きだせばいいのです。
親と子どもの価値観が違っても、
「それはただの違い」
であって、問題ではないのです。
アドバイスし続ける、ということに慣れすぎてしまわないように。
求められていないアドバイスは、子どもを「支配」することと、変わりないからです。
よく、子どもの摂食障害が問題になることがありますが、
親によくアドバイスされ、行動や考えをコントロールされた(と、思いこんだ)子どもが、親の価値観にすべてを支配されまいとして、過食や拒食に走ることが知られています。
それは、「食べること」や「自分の体重」だけは親にさえもコントロールできないだろうと見せつけることで、無意識的に親に復讐しているのだ、
とアドラー心理学の岸見先生がおっしゃっていました。
「アドバイス」と「ヘルプ」は、求められたときに限り、
あとは「サポート」や「共感」ぐらいにしていれば、充分。
ほっておいても子どもは、自分らしい生き方を選択するでしょう。
子どもと良好な人間関係を築くには、
「親と子どもは違う」
ということをまず受け入れることからはじまります。
そして、親自身も自分がどうしたいか?を自分で問うことができていればいいのではないかと思います。